まどから はいりこんだ
いたずら好きな 雪たちが
キッチンのかたすみで かくれんぼう
さとうを ひとさじ
こむぎこ ひとすくい
あれあれ スプーンのうえで
みるまに とけて 消えちゃった
しずかな 厨房の 仲間たち
それを見て フライパンくすくす お鍋かたかた
忍び笑いを しているよ
いたずら好きな 雪たちが
湖のほとり ひらり ひらひら ふりしきる
すると なぜかな
冬枯れの木は みごとに花ざかり
いえいえ ちがった
きらり きらきら 枝に咲くのは
結晶たちの 雪化粧
それを見たペンギンは あれあれ びっくり
氷の上で すってんころりと
ころんだよ
いたずら好きの 雪たちは
こんどは ママの鏡に
くるくる くるり 舞いおりた
こっそり 首にかけた ネックレス
あらあら みるまに とけて消えちゃった
それを見た おすまし宝石たちも
たのしくなって
きらりん きらりん 光をはなち
結晶たちを ひきたてる
北の 北の はてにあるという
六角形の 雪の国
わんわん 泣いてる
こどもの涙も
甘くつめたい 氷のドロップにかわる国
ふわり ふわふわ まよいこめば
陽気な雪の精が
そこかしこから
しかけてくるよ
こがらしも ぴゅっと 吹きだす
たのし うれしい 冬のいたずら